地に落ちた権威

混迷を極める今年のジャパンカップ。

ハープスター、ジャスタウェイ、ジェンティルドンナ

この3頭は確かに強い。

しかし、ハープスターは距離の問題。

ジャスタウェイはデキの問題。

ジェンティルドンナは能力の衰えという問題を抱えている。

(抱えてはいるが、確かにこの3頭の実力はズ抜けている!)

そんなときこそ私は『人気下位』の馬に気を配るようにしている。

先入観、思い込みを、いったん頭の中からキレイサッパリ洗い流し、まっさらな状態で各馬をみつめるようにしている。

(先入観を持っていると、どうしても他の馬のチェックが甘くなるからだ)

そうして、子供のような純粋な視点でみたとき、突如として、私の脳裏に”ある馬”の名前が浮かび上がった。

地に落ちたダービー馬。

ワンアンドオンリーだ。

◎ワンアンドオンリー8人気(14.3倍)7着

…菊花賞の凡走(9着)によって、ダービー馬の権威は地に落ちた。

そして、今回のジャパンカップでは、人気3頭の影にかくれて、まるで存在感はない。

しかし、本当に軽視していい馬だろうか?

つい先頃まで、

「成長力のあるハーツクライ産駒で、これからもっと強くなる」

などと言われていた馬だ。

それが、菊花賞の大敗で、皆、手のひらを返した。

菊花賞は、いつも以上にテンションが高くなっていた。

返し馬から発汗が目立ち、レースでも力みが見られた。

外枠だったことも災いして、終始、外々をまわらされるハメに。。

↓スタンド正面、外を回るワンアンドオンリー
jc2014-1

………………

「ハーツクライだから距離は大丈夫」

そう私はブログに書いた。

しかし、母父は”史上最強のマイラー”と言われたタイキシャトルだ。

今にして思えば、若干、距離は長かったのかもしれない…。

(スタミナは母系から伝わりやすいと言われている)

2走前の神戸新聞杯は、確かにホンモノの強さだった。

菊花賞で好走した2頭(サウンズオブアース、トーホウジャッカル)よりも、早く動き、早め先頭。

手応えは文句なしにバツグン。

外から猛追してくるサウンズオブアースを『勝負根性』で差しかえしてみせた。

あれは、たしかに貫禄の勝利だった。

今にして思えば、あの『勝負根性』は(菊花賞制覇にむけて)余計だったのかもしれないが…。

今回は、ダービーと同じ条件。

言うまでもなく適正は高い。

陣営は、有馬記念には出走せず、ここ1本に絞ってきた。

(マエコーさんの本によると、この後、ドバイシーマクラシック、キングジョージを目指すとのこと)

虎視眈々と、静かに汚名返上に燃えるダービー馬を◎に抜擢する。

注目馬1 デニムアンドルビー7人気(13.0倍)11着

…去年のジャパンカップは2着。

その去年は、スローの展開ながら、33.2秒の末脚で猛然と追い込んだ。

前で粘るジェンティルドンナにハナ差まで肉薄。

ハッキリ言ってしまえば、展開が向いたジェンティルドンナよりも、このデニムアンドルビーの方が内容は濃かったはず。

近3走はパッとしないが…

•3走前のヴィクトリアマイル …イン有利で前が止まらない馬場。

 •2走前の宝塚記念 …一線級の牡馬あいてに消耗戦は厳しく…。

 •前走の天皇賞 …ギリギリまで前が開かなかった。(最後は伸びている)

このように、敗因はハッキリしている。

また、前走は、調教後の馬体重が+20キロ以上まで増えていた。

輸送で減って、結果的には+6キロだったが、少し緩い仕上げだったのも確か。

ひと叩きされた今回は当然、前進が可能とみる。

注目馬2 メルマガ限定

…上位3頭の中ではこの馬が断然。。*ジャスタウェイ 3人気(6.7倍)2着

注目馬3 外国馬 メルマガ限定

…3走前に注目。。*アップウィズザバーズ 15人気16着

”うぬぼれ”が招くとんでもない破綻

どうも、小倉の馬券師Tです。

先週のマイルCSは、おかげ様で◎ダノンシャーク8人気(18.1倍)1着。

注目馬のフィエロ…3人気 2着、グランデッツァ…9人気 3着。

(メルマガで推奨した3頭が3着内を独占)

満足のいく結果に終わりました。しかし…

 
次の『ハズレ』の波はいつ来るだろうか?

私は、そのことをすでに警戒しています。

先人たちは言いました。

勝って兜(かぶと)の緒をしめよ、と。

勝っているときに、

「これがオレの実力だ」、「つぎも楽勝だ」

などと思い上がっていると、きまって後で痛い目にあいます。

そのように油断したときが、転落の第1歩です。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

これは、野球のノムさん(野村克也 前監督)がおっしゃっていた言葉です。

たまたまの偶然で勝つことはいくらでもある。

しかし、たまたまで負けることはない。

先週のマイルCSも、偶然と言えば偶然の結果です。

たまたま展開が向き、たまたま岩田Jがうまく乗った…。

長年の研究の産物とも言えますが、偶然の結果でもあるのです。

たまたまで勝ったのだから、この先、いつ負けてもおかしくない。

それよりも、負けたときの方が大切です。

負けたときに、どう考えるか?

騎手や馬のせいにして済ませるのか。

それとも、自分を成長させるためのよい機会ととらえるのか。

私は目をおおいたくなるような大惨敗の後で、きまって言う言葉があります。

それは…

「これは成功だ」

仮に、ヒモ抜けで10万馬券を逃したとしても、

「これは成功だ」

マークシートの塗りまちがいで、得られるはずの大金を取り損ねても

「これは成功だ…」

これは成功だ、失敗は成功だと、自分自身に言い聞かせるのです。

「チクショウ! あのヘボ騎手め! ヘグりやがった!!」

と、ブチまけたい気持ちを、ググッとこらえて、歯をくしばりながら、

「これは、せ・い・こ・うだ…」

と絞りだすように言うのです。

(実際に言葉に出してぶつぶつと唱えます)

そうすると、まず卑屈になることがありません。

あの失敗は、自分に必要なことだったんだ、と真に思えるようになります。

その負けが意味をもってきます。

そして、

「何がいけなかったんだろう?」

「次につなげるために、どう改善すればいいのだろう?」

という思考に、即座に切り替えることができます。

言葉がもっているエネルギーは想像以上に強力です。

(言霊というモノがあるくらいです)

そう言えば、昔、巨人の桑田投手が、マウンドでぶつぶつと何かを言いながらがら投げてました。

あれは、きっと言葉の力を活用して、モチベーションを引き上げようとしていたんだと思います。

どんな失敗のあとでも、

「これは成功だ」

と言ってみてください。

何かが変わります。

これは、競馬に限らず、仕事や日常生活でも、です。

P.S.余談ですが、桑田投手は学生時代、ひとりだけ朝起きしていました。

そして、野球と関係のない”ある事”を黙々とやっていたそうです。

これをやり始めてから、人生の風向きが変わったとか。

それは…

次週。

ありがとうございました。

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