一瞬で消えた信頼

注目馬 ブライトライン(16.2倍 8着 メルマガ限定インカンテーション 5.5倍1着)

ガラガラと音を立てて、崩れるときがある。

人の信頼というのは、築くまでに時間がかかるが、失うのは早い。

たった一度のミスや失態で、容易に崩れ落ちるものだ。

このブライトラインも、今まさにそんな状況だろう。

みやこS(1着)、フェブラリーS(5着)、ジャパンカップダート(4着)。

メンバーの揃った海外のゴドルフィンマイル(5着)。

*ちなみに、勝ったバラエティクラブは次走チャンピオンズマイル(G1)1着。

ダート路線に転向して以来、常に安定した成績を残してきた。

↓2走前ゴドルフィンマイルは3番手で競馬
miyako2014-1

↓5着に粘る
miyako2014-3
………………

ところが、前走のエルムSは10着大敗。

(10戦連続で掲示板を外さなかった)堅実な走りは影を潜め、まったくいいところ無く終わってしまったのだ。

敗因は何だったのか?

やはり『体調面』が大きいだろう。

それは、前走の追い切りを見れば一目瞭然だ。

    函館W 67.8 54.3 41.5 14.0 叩き一杯

終いバタバタになっている…。

確かに、もともと調教駆けしない馬ではある。

しかし、オープン馬が目一杯に追われて、ラスト14.0秒はさすがに掛かりすぎと言わねばならない。

『海外遠征の疲れ』が尾を引いて、デキが戻りきっていなかったのだ。

長時間の輸送、検疫、水の合わない異国での調整…。

海外遠征は思いのほか、馬にダメージを与える。

では今回、肝心の体調は戻っているのか?

もし、今回の追い切りが、著しく良化しているようなら、かなり脈アリとみていい。

逆に、前走と代わり映えしないようなら脈はナシだ。

早速、追い切りを確認してみると…。

    (一週前) CW 80.2 64.1 37.7 12.9 一杯

    (今週) 栗坂 53.7 38.5 25.2 13.1 馬なり

まずまずだ。

決して、バツグンと言えるものではないが、この馬としては動いている。

1週前は、CWでそれなりのタイム。終いは12秒台にまとめ、今週は馬なりでラストはバテず。

前回の追い切りと比べれば、ずいぶん良化している。

絶対に。99%巻き返す。

とまでは言い切れないが、可能性は十分ある。

今回、陣営は『積極策』を示唆している。

ならば、この内枠はプラスに働く。

去年同様、早めに先頭に立つ形なら連覇も見えてくる。

悲報で蘇る名馬の記憶

どうも、小倉の馬券師Tです。

残念です。

先日の、メルボルンカップで、日本のアドマイヤラクティが急死しました。

レース中に騎手が異変を感じ、追うのを止めてシンガリ負け。

その後、馬房でバタッと倒れて急死したそうです。

前哨戦を勝ち、1番人気にも支持されて、「どれだけやれるだろう」期待していたところに、まさかの悲報でした。

死と隣り合わせ。

サラブレッドは常に死のリスクを抱えています。

4本の脚のうちに、一本が故障しただけでも、致命傷になることがあるそうです。

最悪、安楽死の処分がなされることも…。

*そうしないと馬が苦しみながら死ぬ事になります。

今回のアドマイヤラクティは、心臓発作か何かでしょうが。。

サラブレッドの死、と聞くと思い出す馬がいます。

快速逃げ馬のサイレンススズカです。

すさまじい大逃げで、金鯱賞を大差レコード勝ち。

毎日王冠でエルコンドルパサー、グラスワンダーの強豪を撃破。

G1の宝塚記念も制覇。

弥生賞で、ゲートをくぐって上村騎手を振り落としたり。

気難しい面もある馬でしたが、底知れない能力の持ち主でした。

気がつけば、私は、そんなサイレンススズカの大ファンになっていました。

ところが、宝塚記念。

悲劇がおこります。

私はその頃、軍資金が尽きており、競馬場には行けませんでした。

家でチョコボールを食べながら観戦していました。

私の関心はただひとつでした。

「サイレンススズカが、どれだけブッチギって逃げて勝つか。

馬券を買う金も無いので、とにかく見応えのあるレースを期待していました。

本番の天皇賞秋が始まります。

鞍上の武豊は期待通りの大逃げをブチかましました。

サイレンススズカがアップで映し出されると、大歓声が沸き起こりました。

「おおっ、やっぱ武豊は分かってるねぇ」

「行け、行け、どんどんブッ離せ!」

私はサイレンススズカの走りに興奮し、勝利を確信していました。

そんな折。

直線手前で大失速する馬が映し出されます。

他ならぬサイレンススズカでした。

故障によって、直線を待たずして、競争を中止していたのです。

「!!!!!!!」

私は一瞬、何が何だか分かりませんでした。

サーと血の気が引くあの感覚。

もう、レースの行方などどうでもいい。

勝ったオフサイドトラップの走りは、まったく記憶に残りませんでした。

ただ、ただ、サイレンススズカが失速したあのシーンが…。

あのシーンだけが脳裏に焼き付き、際限なくリピートされました。

重度の骨折でした。

結局、治る見込みがなく、予後不良の処置が取られました。

その時、改めて、「サラブレッドが死と隣り合わせなんだ」ということを実感しました。

チョコボールを食べながら、「行け、行け、どんどんブッ離せ」などと言っていた自分が恥ずかしくなりました。

たまに、こんな輩を見かけるときがあります。

馬券を外した連中が、

「あの駄馬が!馬肉になればいいのに」

などと、掲示板に書き込んでいるときがあります。

そんな時、私は激しい怒りを覚えます。

胸ぐらをつかんで、顔面をグーで殴りつけたくなります。

「外したのはお前が悪いんで、馬は関係ないじゃないか!」

と、いつも思います。

サラブレッドは人間に指示にしたがって、一緒懸命走っています。

だから、馬券を買ったら一所懸命応援します。

仮に、馬券が外れても、それは自分の責任なんです。

マズい予想をした自分が悪いんです。

仮に負けても、

「今日はシンガリ負けで、1万円失っちゃったけど、お疲れさま、頑張ったね」

と私は思うようにしています。

命をかけて走った馬に、敬意を表するようにしています。

そして、馬券の結果は全て自己責任。

それが最低限のマナーだと思っています。

少し熱くなってしまいましたが、そんな心構えで、競馬を楽しんで欲しいと思っています。

ありがとうございました。