激震走る

どうも、小倉の馬券師Tです。

ミルコ・デムーロ騎手と、クリストフ・ルーメール騎手が、JRAの騎手免許に合格しました。

人気、実力を兼ね備えた2人が、晴れて日本の騎手になります。

ついに来たかーって感じですね。

日本のジョッキーからすれば、黒船来航くらいの衝撃かも知れません。

これまでの短期免許は、最長でも3ヶ月。

どれだけ良い騎乗をしても、その馬を泣く泣く手放すこともありました。

それが、通年で乗れるようになれば…。

お手馬としてガッチリ確保できる。

年間100勝とか、軽くいっちゃうかも知れません。

デムーロもルメールも、これまでは関西が主体でした。

関西の日本人ジョッキーは、きっと戦々恐々としているでしょう。

去年、デムーロが「日本ノ免許、ウケマス」と宣言したとき、

日本のトップジョッキーは、内心は、寝耳に水だったと思います。

当然、勝ち鞍が激減するワケですから…。

「外人ジョッキー? イエス、カモンベイビー!!

一緒に日本の競馬盛り上げていこうぜっ!?」

みたいなノリの騎手はいなかったと思います。

「え? ミルコ来るの…? う、うん、もち歓迎…」

と、若干、顔の笑顔は引きつってたと思います。

テンションも、低めだったと思います。

表面的に取り繕っても、やはりそこは死活問題。

このニュースを本心から喜んだ日本人騎手は少なかったでしょう。

『人気馬ほど勝つ確率は高い』

これは、もう歴然とした事実なんですよね。

でも、その椅子には当然、限りがある。

人気馬を、根こそぎ外国人に持っていかれたら…。

こりゃもう、おまんまの食い上げになりかねない。

どんだけ、上手くて乗っても、駄馬に乗ったら二桁着順です。

1次試験でミルコが不合格と聞いて、多くの騎手は内心はホッとしていたはず。

やっぱり、日本語の試験は敷居が高い。

日本語は難しいから。

ひとまず、当分は安心だ、と。

ところが、今年。

なんとミルコだけでなく、ルメールも合格した。

黒船一隻だけと思ってたら、もう一隻引き連れてきた。

今後、どんだけ艦隊組んでくるか分からない。

これは、容易ならざる事態。

福永Jなどは、正直で、

「門戸を広げすぎでは。

海外とは教育も文化も違う。

公正確保を実現する上でも、今後はもう少し様子をみるべきだと思う」

と述べています。(スポニチより)

まあ、その通りなんですけどね。

外国の騎手免許さえ持っていれば、受験できちゃうワケで。

それじゃ、どんどん流入してくる可能性がある。

(もちろん日本語習得というハードルは高いですが)

一歩間違えば、今の大相撲みたいになりかねない。

外国人力士ばっかり。

西も東も、外国人。

ハワイオワフ島とか、モンゴルウランバートルとか。

出身地が、みんなカタカナで。

たまに日本の地名がアナウンスされると「オオォー」と大歓声が沸く。

日本人力士が塩撒いただけで拍手喝采みたいな。

それはそれで、いいのかも知れないけど。

でも、やっぱ、日本の騎手に活躍して欲しいし。

凱旋門賞とか、日本の騎手で勝ってこそ、喜びもヒトシオだし。

それに、日本人騎手が育つ土壌が、根こそぎ奪われるっていうのも、避ける必要があると思う。

ミホノブルボンの戸山調教師みたいに、

「専属以外は乗せない」

っていう昔気質の人が、いれば話は別だけど。

今はそういう時代じゃない。

騎手も格差社会。

持てる者と、持たざる者の二極化が進んでる。

とくにリーディング下位の騎手は、厳しい気がする。

人気馬に乗る機会が、激減するかもしれない。

さすがに、よい馬に全然乗れないんじゃチャンスの目すら無い。

だから、ある程度の規制はあってしかるべき。

日本での実績●勝以上とか。

まあ、外国人ジョッキーと、日本のジョッキーでは、その技量に歴然とした差があるワケで。

これは制度の違いが大きいように思う。

日本の場合、競馬学校に入学しさえすれば、ほぼ騎手になれる。

でも、外国は事情が違う。

学校に入学できても、全員が騎手になれるワケじゃない。

ヘタな人は騎手にはなれない。

厩務員とかになる。確か。

でも、それが自然な流れだと思う。

向いてないのに、騎手になることは本人にとっても不幸だと思う。

毎年、新人騎手の名前をみるたびに、関係者の親族がいることに驚く。

騎手の息子とか。

そりゃ、騎手の息子でも、能力のある人はいますけどね。

ただ、騎手って、そんなカンタンになれるもんなの? って思っちゃう。

騎手はプロじゃなかったのかと。

なんて言うか、限られた狭い中だけで選んでる感じがするから。

それじゃ、ダイヤの原石を見逃してしまうよ、と。

なんだかんだで、天賦の才を持った人もいるワケで。

たくさんの中からフルイをかけるようにしないと、良い素材は確保できない。

いつまで経っても、外国人ジョッキーの後塵を拝することになる。

(と言っても、年々、競馬学校への応募者数は減っているらしい…)

話が逸れたついでに言うとエージェント。

エージェントがどうのこうのとか、さ。

もういい加減にして欲しいよね。

そんなんで、勝ち星が左右されるのもおかしな話。

スゴ腕のエージェントが、よい馬引っ張ってきて。

下手でも勝っちゃうとか。

下手な鉄砲でも数打ちゃ当たるって。

それで人気馬がコケて、被害被るのは競馬ファンだから。

まあ、しばらくはデムーロ、ルメールの旋風が吹き荒れそうです。

(ちなみに、M・デムーロは私が最も信頼を寄せているジョッキーです)

ありがとうございました。

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