ディアデラマドレ
…これまで、牝馬限定の1800〜2000mの重賞を中心に使われてきた馬。
それが、前走は、初のマイルで牡馬混合のG２。
明らかにこのヴィクトリマイルへ向けて
試走的な意味合いの濃い一戦だった。
マイルの流れに慣れさせておこう、という意図で使ったのだろう。
その前走（マイラーズC）は、出遅れて、ポツン最後方。
直線では、上がり３１．９秒という驚異的な末脚で突っ込んできたが、
すでに大勢が決した後だった。
↓縦長の展開の最後方
↓残り２００mではまだ後方
↓１頭、次元の違う脚で突っ込むも、前が止まらず
１着レッドアリオン、２着サンライズメジャーは先行した馬。
３着フィエロはインを突き。
レースの上がりは３３．２秒。
京都の開幕週でスロー、極限の上がり勝負では届くはずもなく。
陣営としては、この超スローは誤算だったと思う。
マイルの速い流れに慣れさせようとしたのに、それが叶わず…
しかも、３１．９秒という、一歩間違えば、反動のでかねない末脚を使い、
掲示板にも載れなかったのだから、踏んだり蹴ったりだった。
ただ、ディアデラマドレの能力の高さは改めて示した。
それに、同馬は器用な方ではなく、やはり広くて直線の長いコースが合う。
４走前の府中牝馬Sでは、レースの上がり３４．２秒でも差し届いている。
少々ペースがスローでも、突き抜けるだけの脚力は備えているので、
普通に能力さえ出し切れば。
《−》 上がり３１．９秒は驚異的だが、中２週ということもあり反動が少し心配。
脚質が極端。
【＋】 東京コースはベスト。
追記：前走から５日後にすぐに乗り込みを開始していおり、反動の心配はないか。
ヌーヴォレコルト
…これまで、３着内は外したのは、デビュー戦の４着のみ。
それ以降はすべて馬券内を確保し、ここ５戦に関しては、負けてもクビ差まで。
芝では驚異的とも言えるトータル８０%の連対率を誇っている。
しかも、先行、差し、追い込み自在の脚質で
レースに合わせてどんな競馬でもできる強みがある。
前走は中山記念１着。
先に抜け出していたロゴタイプに内からジワジワと詰め寄り、ゴール寸前で差し切った。
２番枠から好スタートを切ったし、ロスなく回れたのは確かだが…
ロゴタイプは中山の鬼と形容できるほど、中山コースが得意な馬。
そのロゴタイプを彼のホームグラウンドで粉砕したのだから、価値は大きい。
↓４コーナー手前
↓インから強襲するヌーヴォレコルト
↓ゴール寸前でロゴタイプに競り勝つ
マイルは久々になるが、
桜花賞、秋華賞で速いペースは経験済みだし、
ペースに戸惑うことはないはず。
（少し位置どりは後方になるかもしれないが）
唯一、間隔が開いたことがマイナスと言えばマイナスだが、
過去３走の休み明けは問題なくこなしている。
これまでのレースぶりから、枠は内目の方が良さそう。
《−》 馬体写真では、毛ヅヤが一息に見える。
休み明けだけに、少し気になるところ。
【＋】 ここ５戦の内容は非の打ち所がない。
ストレイトガール
…（本格化して以降）大きく崩れたのは３走前と前走。
３走前の１１着に関しては、直線で馬群に囲まれ、前が開かず。
まったく追えなかったので参考外。
実質的に、崩れたのは前走だけ、ということになる。
その前走は、高松宮記念１３着。
外を回って、直線伸びずと、まったくいいところが無かった。
↓大外を回るストレイトガール
↓直線の伸びは一息
香港遠征帰りの影響もあっただろうが、
一番の敗因は馬場だろうか。
陣営はレース前の談話で
「雨さえ降らなければ」
とコメントしていた。
また、３走目のスプリンターズSでは、
「（馬場が悪くて）脚を取られる場面があった」
と鞍上の岩田Jがコメントしている。
昨年の高松宮記念では、不良馬場で３着に健闘しているので、
一概に馬場が敗因とは言えないが、不得手な馬場だったことは確か。
距離に関してはギリギリだろうか。
去年のヴィクトリアマイルは３着に好走した。
ただ、このときはペースも緩かったし、
１番枠から、内々をロスなく回れていた。
外を回らされると厳しいので、今回も内枠が欲しいところ。
《−》 これまで全く崩れなかった馬が、前走大敗は気になるところ。
稍重の馬場だったが、極悪という訳ではなかった。
【＋】 馬体写真をみると、ハリあり、ツヤありでデキは良さそうに見える。
この枠なら去年のようなロスのない競馬が可能。
ショウナンパンドラ
…マイル戦は久々だが、胴のつまったガッシリした体型なので、
むしろ距離は向きそうな感じ。
前走が案外だが、休み明けの不良馬場は、データ的にも好走率が落ちる条件。
また、秋華賞を1.57.0という高速決着で勝っているように、本質的には、速い馬場向きの馬。
ひと叩きされて変わる可能性はある。
レッドリヴェール
…長らく不振に陥っていたが、前走は復調の兆しが伺えた。
スタート直後は、中団のやや前目。
しかし、道中ズルズルと下がっていき、
直線に向いた時点では後方から３頭目まで位置を下げた。
最後はよく伸びており、８頭抜きの６着。
このときは、先行した２頭と、イン突きの馬で決着する流れだった。
道中下がったロスを考慮すると、悪くない内容だったと言える。
マイルは、阪神ジュベナイルF１着、桜花賞２着のベスト距離。
ひと叩きされて、ここで復活があっても驚けない。
《－》 前走の内容は評価できるが、道悪は得意な馬で、
前走は馬場が味方した可能性もある。
【＋】 ２歳時はかなり強い競馬をしており、素質はここでも最上位。
マイルはベスト距離。
スマートレイアー
《－》 近走やや不振。
前走にしても、（ベスト舞台だった割に）本来の末脚とは程遠いモノだった。
【＋】 大きく出遅れながら豪快に差し切った去年の
阪神牝馬Sの内容からしても能力はG１級。
カフェブリリアント
《－》 ここ３戦は、時計のかかる馬場で、時計の速い決着に対応できるか未知数。
馬体重が減り気味で、前走は過去最低だった。
調整は難しそう。
【＋】 前走は４角手応えよく、完勝と言える内容。
この枠ならスンナリ先行が可能。
スイートサルサ
《－》 前走はG３完勝だったが、かなりレベルは低かった。
【＋】 前走の福島は合うとは言えないコース。
東京の千六はベスト。
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