小倉の馬券師Tです。
先日、(だいぶ前ですが)
池上彰の講演会に行ってきました。
私は別に池上彰の大ファン
という訳ではないのですが、
今をときめく話題の人が
(私の地元)
下関に来るということで
話を聴いてみようと思ったのです。
たぶん混み合うだろうな
と予測し
講演の1時間ほど前に到着。
しかし、すでに会場は
大勢の観衆でごった返していました。
最終的には、立ち見が出たほどです。
「読みが甘かったか…」
と軽く後悔しながらも
何とか席をキープ。
主催者の挨拶が終わり、
ついに、メインの池上先生が
登場か!? と機運が高まったのですが…
池上先生、いっこうに姿を現しません。
一体どうしたのでしょうか?
焦る司会のおネエさんの元に
黒スーツを着た関係者が近寄り、
ヒソヒソと耳打ち。
その後、
司会のおネエさんから
観衆に向けてある衝撃の事実を伝えられます。
「あのー、池上先生ですが、
ひ、
飛行機に乗り遅れたそうです…」
!!!!
「しかし、安心してください。
急遽、別のルートから
向かっているそうです。
今しばらくお待ち下さい!!」
必死で事情を説明するおネエさん。
なんと、あの池上先生が遅刻…
しかし、観衆は
1時間以上待っているうえ、
立ち見の人はずっと立ちっぱなしです。
いつ不満が噴出しておかしくありません。
焦る司会のおネエさんの元に
再び情報がもたらされます。
「池上先生ですが、
今、
飛行機で山口県に入ったそうです!」
おお!
観衆は少しだけ
息を吹き返しました。
かすかな光明を得た気分です。
その数十分後、
待機するおネエさんの元に
再び黒スーツの男から情報が伝達されました。
「池上先生、
今、
電車で○○駅を通過したそうです!!」
おおお!!
沸く群衆。
その後も逐一
”池上情報”が伝えらえ
そのたびに観衆は沸き返りました。
「池上先生、
今、○○町に入りました!!」
「今、○○通りの前を通りすぎました」
おおおおおお!!!
パチパチパチパチ!!
池上情報が伝えられるたびに、
拍車や歓声が沸き起こり、
軽く24時間TVマラソンのような
様相を呈し、
ついに池上先生が姿を現したとき、
会場のボルテージは最高潮にまで達していました。
まだ一言も発していない
池上先生(しかも遅刻)に対し、
割れんばかりの拍手喝采と
スタンディングオベーション。
今しがた、講演が大盛況のうちに
幕を閉じたような
異様な盛り上がり方に
池上先生も戸惑いを隠しきれない様子でした。
一歩間違えれば
ブーイングを浴びせられたかもしれない…
それが、まさかの
姿を現しただけで
全員スタンディングオベーションです。
さぞ下関市民は心の広い
寛容な民衆だと思ったかも知れません。
ここまで話しておきながら
なんですが…
多少話を盛りました。
申し訳ありません。
で、肝心の内容ですが、
やはり分かりやすかった!
という訳で
ためになった部分をシェアしたいと思います。
●本を読んだりするときに
これを『老人や小学生に
分かりやすく説明するにはどうすればいいか?』
という問題意識を持って学習すると理解を深まる。
ただ読書するだけでは
それは習字の先生の鉛筆の線を
なぞっているようなものである。
自分の頭で考えることが重要だ。
…うーん、なかなか手厳しい。
たしかに池上先生の話が
分かりやすいのは、
ご自身が本当に深く理解しているからでしょうね。
●話の地図を届けてから話はじめる
今から自分がこんな話をすると
あらかじめ概要を伝えておくと
相手は理解しやすい。
●会話は7:3でちょうどいい
会話は相手と自分の比率が
5:5では相手はあまり喋れなかったと感じる。
7:3だとお互いよく話せたと感じる。
…会話の7割も独占しておいて
お互いよく語り合ったと
感じるらしいです。。
●『分かる』には2段階ある。
1.自分が理解
2.他人に説明できるくらい深く理解
…これはわかります。
私も本を読んで、いざ人に
内容を話そうとしたときに、
全く何も出てこなかったことがありますので。
昔、野球のノムさんの
野村ノートを読んで
「すごいタメになった!」
って知人に話したら
「どんな内容?」
って聞かれて、
「えーっと・・・」
「えーっと・・・」
「古田が年賀状出さなくて
ノムさん怒ってた」
っていう
どうでもいい話しか
思い出せませんでした。
本1冊と言えば、
相当な情報量ですが、
結局のところ、
古田が年賀状を出さなかった
というチンケな話しか覚えていなかったのです。。
本当はもっと深い内容のはずなのに。。
。。。
という訳で2016年も
よろしくお願いします。